英語が苦手でも、5か国8か所で子育てしてきたママがカウンセラーになりました。カウンセリングコース・アンガーマネジメントコースもあります。

駐妻社会の特殊なカースト事情

    
特殊なカースト制度
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駐妻社会の特殊なカースト事情

みなさん、今までにスクールカーストやらママ友カーストなど、
人間関係のパワーバランスをインドのカースト制度になぞらえて表現する、
〇〇カーストという言葉を聞いたことがあると思います。

実際、大なり小なりこのカースト的な人間関係の序列みたいなものはできてしまうのが現実です。
特に、日本人は昔から先輩、後輩の上下関係が身についているし、人を敬ったり、逆に上の人は下の人を保護したり教育したりする面倒見の良い国民性があります。
これらが、うまく機能していればとても良いコミュニティーになり、
輪を乱す人が1人でもいると、どこかぎくしゃくした、いびつなコミュニティーになってしまいます。

どこの国にも多少のカーストは大人の世界でも子供の世界でも存在します。
たいてい、共通してカースト上位グループに属する人たちのイメージは、

陽気なキャラクター
スポーツができる
容姿端麗 
お金持ち 
というところでしょうか?
けれども、駐妻の世界では、異例とも思える大逆転劇が起こります。

駐妻社会の特殊なカースト事情

まさに人生の大逆転劇のチャンスがあります。
この大逆転の鍵は、英語力と現地生活の長さからたくさんの現地の情報を持っているという事です。
※もちろん、もともとカースト上位の方がそのまま英語力と現地生活を手に入れている方もたくさんいらっしゃいますので、英語力と現地生活の長い方が大逆転劇を遂げた方だというわけではありません。

初めての海外生活、さらに英語が話せないという状態の奥様たちは、
いわば右も左もわからない不安に満ちた赤子も同然なのです。

まさに赤子の手をひねるがごとく簡単に英語力・情報力を持つ下位下層の者の優位性が増し、
対等もしくは上位の立場に立つことが可能なのです。

いつの間にか、彼女たちの心が侵略され、洗脳されてしまうかもしれません。
洗脳までいかなくても、いつのまにか、その大逆転ママを崇拝している可能性もあります。
そんな手のひらで人間を転がす事に喜びや面白さを感じていたら・・
サイコパスですね。
別記事 日本人を騙すのは日本人 を参照ください。

けれども、初めて海外で生活するという奥様達の中でも多くの方は、
それまでに色々な人生経験を積んで、素晴らしい処世術を身に着けています。
そういう方は、自分が楽しく、気持ちよく毎日を過ごせる人々との人間関係を築き、
ほどよい距離感で、その国の生活が楽しんでいるようでした。

大逆転遂げた人々の2つ方向性

このような大逆転を遂げた人々は大きく2つの方向性にわかれます。

・自分の得た情報や英語力や経験を、困っている人の役に立てるように使おうとする人
or
・いままで満たされなかった承認欲求をこれでもかと満たすがごとく、自分が上であることを見せつけようとしてくる。もしくは、自分がまるでその地域の女王様か、ご意見番のような立場であると錯覚して他者を攻撃し優位に立とうとする人

ほとんどの人は、前者になります。
多くの日本人を助けるために通訳などのボランティアをしてくださっていたり、
表立った活動は特にしないものの、
通常の人間関係の中でそれとなく場が収まるように気遣ってくださっていたり、
相談に乗ってくださっていたり・・・。
私も何人ものそういう方に助けられた経験があります。
前者のタイプは、自分の持っている能力と情報の力を人を助けるために使うのです。

けれども!

残念ながら、確実に後者のような方も数パーセントですが確実に存在していました。
そのような人は有名なトラブルメーカーママとなり果ててしまうのです。

トラブルメーカーママと関係ができてしまう理由

もちろん、そんなトラブルメーカーの人は、うわさになったりして、
大抵有名になっています。

けれども、赴任直後だったり、人付き合いが苦手で引きこもりがちだったりで、
あまり人との接点を持っていない方は、情報弱者となってしまうのが現実です。
知らず知らずに習い事・学校の係・子供の友人関係などで、
トラブルメーカーママさんと密接にお付き合いをする関係になっていたりします。

子供がいないのであれば、自分がさっと距離を取るだけで避けることは可能ですが、
子供同士が仲良しだったり、習い事で一緒のチームであったりすると話は複雑です。
その人の子供と遊びたい!お泊りしたい!お出かけしたーい!などなど子供が言ってきたら
ママとしてはなかなか関係を断つことは難しいでしょう。

トラブルメーカーママへのさまざまな対処の方法

このようなトラブルメーカーママさんに対する皆さんの対応が実にさまざまで、
私は大変勉強になりました。少しご紹介すると、

・子供が遊びたいと言ったって、トラブル製造メーカーのような人の近くには居られないわ!
とスパっと切るお母さん。
・ママは問題でも、その人の子供は悪い子じゃないから、子供同士の人間関係を壊したくない。自分さえ我慢すればなんとかなるだろうと、関係を続けるお母さん。
・逆にその人と仲良くなって自分や自分の家族には火の粉が降りかからないようにしているちょっと策士のお母さん。
・全くそういう人でも気にしないで、むしろ、個性的でおもしろいと感じるお母さん。
・大っぴらのその人と真っ向対立するお母さん。

などなど。実にいろいろな対応の仕方がありました。

そんな中で、これは辛そうだと心配したのが、
心根の優しいお母さんで、誰とでも仲良くするお母さんがいました。
決して人に歯向かうこともないし、社交的で感じが良い人なので、
トラブルメーカーママさんに気に入られて、すごく仲良く交流をしていました。
お泊りさせあったり、一緒にキャンプに行ったり。旅行まで。

その優しいお母さんは人の事を決して悪く言わず、トラブルを起こさないのですが、
トラブルメーカーママさんは仲良しさんがいることでより一層強くなり、
至るところで人に対して文句を言ったり、ダメ出ししたり、
子供にも怒鳴り散らしたり、身もふたもないような事をズバッと言ってしまったり。
すぐに他人からの怒りを買うので、一緒にいる優しいお母さんまで敵対する勢力からにらまれて、
とばっちりを受けてしまっていたということがありました。

この優しいお母さんは、最後まで誰のことも悪く言いませんでしたが、
時折、溜息交じりに、はぁ。。ちょっと大変だった。 
とこぼしていました。

神経発達症(発達障害)が隠れている

なぜ、このような悲劇が起きてしまうのか。
このトラブルメーカーさんに限っていうと、その根底には、
神経発達症(発達障害)の問題が隠れているように思います。

このトラブルメーカーママさんは特徴として、
・思ったことをすぐにストレートに口にしてしまう。
・言われた方の気持ちを想像できない。
・良いor悪いだけで物事を判断する。
・中間(グレー)がない白黒思考
・間違った信念・こだわり
(英語ができないのは努力していない人間だからと見下す)
・意外に思うかもしれませんが、すごく繊細である

です。すぐに人から嫌われている、嫌な事を言われたと、よく傷ついていました。
ものすごく被害妄想のようなものがありました。
これは0か100かの白か黒の2種類しかない認知の偏りからくるものでしょう。

発達段階の中で適切なかかわりを周囲から得られなかった過去

そのほかに、彼女と会話をした中で見えてきたのは、
人の輪になかなか入れなかった彼女の過去でした。

人は、さまざまな発達段階を経て大人になって行きます。
各段階にある課題を十分に満たしクリアしてから次の段階へ進むことが重要になってきます。
です。彼女にはその取りこぼしがあるように思えました。
例えば、思春期から青年期にかけての発達課題は自己のアイデンティティを確立する事などがあげられますが、人は自分以外の他人からの承認を得て初めて自己を認め、承認することができます。
そういう事の繰り返しによってやがて確固たるアイデンティティーを確立していきます。
承認欲求、所属の欲求などが十分に満たされる経験が少なかったのかもしれません。

他にも、もっともっと根深いものがあるのかもしれません。
例えば、神経発達症(発達障害)の傾向を持つ人の親も神経発達症(発達障害)である可能性が高いので、気持ちをわかってもらえなかったとか、生育状況になんらかの偏りがあったのかもしれません。

ぜひこの彼女にはカウンセリングを受けて
なにがこんなに彼女自身や、彼女の周りの方をトラブルに導いてしまうのかを
じっくりと考える機会があればいいのになと思います。

神経発達症(発達障害)は脳の機能の問題なので治るということはありませんが、
訓練することにより、その場に相応しいコミュニケーションのやり方を習得していくことができます。
なので、早く発見し、適切なかかわり方や、ソーシャルスキルトレーニングなどにより、
知識として神経発達症(発達障害)のマイナスな部分はカバーできるようになるのです。

また、発達課題をクリアできなかったことによる、アダルトチルドレンや愛着障害なども、
カウンセリングなどを受けることにより、トラブルを減らしていけると私は信じています。
多くの人がカウンセリングに対する抵抗感がなくなり、適切なカウンセリングに結びつければ、
多くの人間関係トラブルが軽減するのではないかと思うのです。

駐妻のコミュニケーション能力は研ぎ澄まされる

子供の関係が絡むと、なかなか人間関係を切れないですし、
狭い日本人社会なので、噂は秒で広まります。
親である自分がいくら注意していても、
自分とは違う存在の子供がふらふらと泥沼に踏み込んでいく可能性もあります。
そういう狭い足かせの中で生活しなければいけないママたちは、
日々、ものすごい人間関係の修行をしているのだと思います。
きっと駐在が終わって、本帰国した後のコミュニケーション能力は、
恐ろしいほど上がっていると思いますよ!
今、悩んでいて苦しいかた、明るい未来が待っていますよ!

それでも、どうしても苦しいかたは、いつでもお悩み相談にのりますので、
ご予約ください。

 

 

女性・こども心理行動研究所

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