発達障害の子供を育てる駐妻が陥りがちな状況
◆海外の日本人社会は日本よりも日本!
日本よりも日本!
という側面がある海外での日本人社会。
ただでさえ人間関係には気をつかう・・・
そんな中。
子供に発達障害があった場合のお母さんの苦しみって
並大抵の事ではないんです。
あくまで私の感覚ですが、駐在員の家族、もしくは子供に
発達障害って多い・・と思います。
今日はそんなお母さんたちの陥りがちな状況をご紹介します。
その前に。。
海外で暮らすことを選択して海外で暮らしている人って
グローバルな視点を持って多様な価値観を受け入れる・・・
そんなイメージありませんか?
私もそんなイメージを持っていました。
しかし、実態は・・・
日本よりも日本!ものすごく視野が狭い!
村社会的思考の人が多いです。
これは駐在する国や地域によっても全然違いますが、
今日は
「東南アジアなどの日本人が固まって住んでいるエリア」
に焦点を当てて書いていきます。
◆【ダメな親】【関わらない方がいい人】というレッテルを貼られる
子供の発達障害。
いろんなタイプがありますね。
自閉症スペクトラム症、ADHD、学習障害。
その問題行動の表出の仕方は本当に個人差があり、
十人十色です。
中でも批難の対象になりやすいのが
落ち着きがないタイプ
感情のコントロールが苦手なタイプ
こだわりが強すぎるタイプ
暴力が出てしまうタイプ
キレるタイプ
その場にふさわしくない言動をしてしまうタイプ
です。
このような特性を持つお子さんのママたちは
非常に肩身の狭い思いをしてしまいます。
「しつけがなってない」
「常識がない」
「しかり方が悪い」
その存在自体が迷惑!
とばかりの噂があっという間に広がっていきます。
時間だけはたっぷりある駐妻ママたちは
スクールバスで子供を送った後の井戸端会議
お茶やランチの場
放課後遊んでいる子供を見ている時に一緒になるママたち
子供の習い事を待つ間の他のママたち
とのコミュニケーションの場に、
話題のネタとして使われてしまいがちです。
その広がり方のスピードは
・・・・・やばいです。
本人は知らないいけど、「名前だけは知ってる」
なんて人が駐妻をしていると
たくさんいたりします。
その名前だけは知ってるは
「関わらない方がいい人の名前!」
として、知っているとイコールだと思っていいでしょう。
たまに、ある会話で
「あの人、要注意な親って聞いてたけど、
話してみると意外と常識人だった!」
なんて言葉を聞くこともよくあります。
貼られたレッテルのイメージって強力だな~
って怖くなった事を思い出します。
◆孤立【レッテルが貼られた人と距離を取りたい駐妻たち】
海外にいると日本のように
子供だけで自由にどへでも出かけられません。
なので、放課後や休日の遊びはどうしても
そのコンドミニアム内のお友達となります。
したがって、駐妻ママたちは、
そのコンドミニアム内の人間関係に
ものすごく気を使っています。
なぜなら、何か悪いレッテルを貼られると、
「集まりに自分たち親子だけ呼んでもらえない」
「自分の子供が他の子供と遊んでもらえない」
なんてことが普通に起こりえるからです。
それが気にならない子どもはいいのですが、
中にはとっても傷ついてしまう子供もいます。
ママたちだって、
自分1人ならそんな事どうでもいいんです。
むしろ、面倒くさいから関わりたくないというのが本音でしょう。
でも!自分の子供が傷つくのはとても辛い!
親として自分の子供を守りたい!
そんな思いから、
コンドミニアム内の勢力図を敏感に読み、
誰と仲良くするか、人間関係模様はどうなっているのかを
本能的に(本人たちも気づかない深層心理)
感じ取っているのです。
そのような状況なので、
あまり悪い噂がある人や孤立している親子との
お付き合いは、なるべく避けたいと思ってしまうのです。
単純に、ある親子の悪口を言っている人の前で、
その悪口を言われている親子と仲良くしているところを
その人に見られるとバツが悪い気持ちになったり、
人によっては、「私が悪口を言ったことをチクってないかしら?」
とあらぬ疑いをかけられたりするので、
面倒くさいっていうのもあります。
◆発達障害の子供を持つ親の苦しみと陥りがちな悪循環
「子供の問題行動があればなんとかしたい!」
ほとんどの親はそう考えるのではないでしょうか?
もちろん、中には、問題行動を問題と思わない人や、
自分の子供の問題行動は棚にあげて他人に対しては厳しく攻撃する・・
なんて困った人もいます。
これは自分も発達障害があって
自分の子供の頃が同じような行動をしていたから
子供ってそんなもんでしょ! という感じで
「問題行動を問題行動として親が気づけない」
ということもあったりするので、色々と複雑です。
したがって、他人から見たときに、
そのような親は問題を放置しているとしか見えずに、
「常識がない!」 「ダメな人間」
となってしまうのもしょうがない面もあります。
ただ、なんとかしたい!と思って一生懸命やるけれども、
子供が全く改善せずに、悩み、苦しみ、
思い詰めているお母さんも、たくさんいるわけです。
人には明るくふるまって見せているけれど
内心、胸がつぶれるような思いだったり
本やインターネットの情報を読みあさり
一生懸命に育児の勉強をするけれども
自分とは違う人間である子供は
予想外の動きをする。。。
あがき苦しむけれども
どうにもうまくいかない!と
心の底から疲れ切っているママも多くいます。
そんなママを更に追いつめるのが、
「他人の無理解」
「ダメな親認定」
「冷ややかな視線」
「子供が遊びたいといっても遊んでもらえない」
「集まりに呼んでもらえない」
などの徐々に距離を取られる感じです。
こうなると、ほとんどの人は焦りますよね。
「もっと、きちんとしなきゃ!」
「もっと言うことを聞かせなきゃ!」
となり、子供をより厳しくコントロールしようとしたり、
激しく叱責してしまったり、
時にはヒステリックに怒って体罰を与えてしまったり・・・。
そして、強く怒り過ぎたことを後悔して・・・
自分はダメな親だと自分でも思い込んでしまう。
ママの情緒は乱れ、自己肯定感が下がり、鬱病へ突入。
情緒が安定しない母親に育てられる子供はますます問題行動へ。
そんな悪循環スパイラルが見られます。
発達障害の子はそのような厳しいしつけは逆効果で、
お母さんの顔色や声色が変わった瞬間、
パニックを起こしていたり、
脳を一部を遮断して乖離状態をつくりだしたりしていて
もっともっと事態はこじれてしまいます。
このような間違った対応を続けているとやがて、
思春期ごろに子供は二次障害が発生します。
うつ
統合失調症
自律神経失調症
起立性調節障害
不登校
不定愁訴
境界性パーソナリティー障害等・・・etc.
さまざまな問題が表出し、
投薬が必要になったり、
長期の療養が必要になったりと
複雑でより厄介な病状が出現したりします。
◆相談できる機関がない
海外で生活していると
日本語で相談できる環境ってものすごく少ないです。
日本人向けの医療機関で行うカウンセリングは予約が殺到し、
1か月に1時間、2か月に1時間のカウンセリング予約が取れるかどうか。
そこを風邪とかで休んでしまうと、更に予約が取れるまで1か月先とか・・・
今!今、相談したい!
今、困っている!
というときに相談できるのって
ママ友とかしかなかったりします。
だから、藁をもすがる思いでママ友に相談していますが、
相談に乗ってくれていたママ友が
本帰国になってしまうとか・・
そのママ友と自分が疎遠になってしまったとか
話した内容が他の人へ広まっていたり、
内容が悪意を持って歪曲されていたりして
それで余計に傷ついてしまう・・・
なんてこともあります。
もちろん、一生の友達!
と思えるような素晴らしい友人に出会えることもあるので
時の運みたいなものでしょうか。
◆ママが幸せを感じる状態に自分をもってくること
私は、一番大切なことは、
発達障害の子供をなんとかするという以前に
ママの情緒をまず安定した状態にもっていくこと。
これが一番大切だと考えています。
ママが幸せそうに笑っている・・
これが一番子供が安心します。
ぜひ、落ち込んでいる時の自分の表情を
スマホで撮ってみてください。
その顔を子供は毎日見せられています。
怒っている時の自分の目とかも
写真で撮ってみてみるといいかもしれません。
幸せな状態に自分をもっていく・・・
四面楚歌で身動きが取れなくなっている状態で
こんな事言われても
「もうどうする力も私には残っていない・・・」
そんな時は、まず、深呼吸して、
状況をノートに書いてみてもいいかもしれません。
そうすることで、
一歩引いたところから
自分の状況をみつめることができます。
書くことで気持ちが落ち着くこともありますし、
自分の状況を客観的に整理することができます。
この一歩引いたところから客観的に・・・
というところがポイントです。
悩んでいると人は誰でも盲目的に悩みに突入して
周りが見えなくなっています。
一歩引いたところから冷静に状況を整理してみると、
忘れていた感情や、
自分の強み、
良さ
などを思い出すことができてきます。
自分はこの子にどう育ってほしいんだっけ?
生まれてきた時、呼吸してるだけでも感動したな~
家事が好きじゃなかったのに今、無理して頑張ってるから辛いんだ。
とか、思いつくものは人それぞれなので、
例を挙げるのはこれくらいにしておきますね。
ノートに書くのも辛い、向き合うのも辛い。
そんな人は、カウンセラーを利用するのも一つの手です。
もちろん、私がお助けしたいですが、
私以外にもいろいろなカウンセラーが
オンラインでカウンセリングをしています。
色々試して自分と相性が良さそうな人を選んでみてください。
他にも、ズンバと習ってみるとか、
習い事をしてみる、気分転換にお買い物に行く。
美容院に行く、ネイルに行く、エステに行く、
たまにはお手伝いさんにお願いして、
家事を一切放棄してだらだら過ごす!
目標をもって資格取得を目指してみる!
なども良いと思います。
子供のママである前に、1人の人間です!
憲法でも幸福追求権は保証されています!
ぜひ、自分の幸せを第一に考えてみてください。
何かが、変わりそうな予感がしませんか?
女性・こども心理行動研究所
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