英語が苦手でも、5か国8か所で子育てしてきたママがカウンセラーになりました。カウンセリングコース・アンガーマネジメントコースもあります。

インターに入るのに適正な年齢は? 

    
インター入学適正年齢
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インターに入るのに適正な年齢は? 

◆インター・現地校に入学するのに適した年齢ってあるのでしょうか?

入学を考えているのだとしたら・・・
・何年通わせられるのか?
・帰国後日本での進路はどうするか?
など、いろいろな角度から検討し、各家庭の事情にあった判断をする必要があります。

ここでは、私が見てきた子供たち(友人の子供たちを含む)の帰国後の様子なども交えて書いていきたいと思います。

◆幼稚園時代に入学

良い点

・柔軟性があるのですぐに慣れる。
・発音が素晴らしくしゃべりだすのも早い。
・カリキュラムがほぼ遊びなので、勉強についていけないなどの劣等感を感じない。
・外国人の先生で、ものすごくプロフェッショナルな先生(子供主体で包み込んでくれるような素晴らしい先生も)いる。

問題点

・言葉がわからないため、先生が何を言っているかわからなくてすごく怖がってしまう子もいる。大半は慣れるが、中には退学する子もいる。
・先生に差がある。
・ネイティブ並みにしゃべることができているから英語を習得したと思っても、文章を書くことを身に着けないうちに帰国すると信じられないスピードで英語が消える。 

先生もいろいろな国の先生がいるので価値観や教育方針に大きな差があります。
日本の感覚では虐待じゃないか?と思うような事、例えば手を挙げる、無視するなんていう先生も現実にいます。
幼稚園時代だと先生とはそういうものだと思って不思議に思わずに受け入れているので、親も長い間我が子がそんな扱いをしているとは気がつかないか、知らないで終わるケースも多々あります。

言葉が消えるスピードはものすごく早くて、うちは1歳から3歳にかけて英語以外の国の言葉を流暢に話していましたが、1年間日本で暮らすため帰国をしたらたった3週間ですべて消えました。)

◆小学校低学年(2年生くらいまで)

良い点

・まだカリキュラムもそんなに難しくないので勉強でついていけなくなることは少ない。
・耳も勘もよいので、英語もすぐに習得できる。
・まだ人種の違いなどに気がつかず、違和感なく誰とでも友達づくりができる。
・少しずつ書くという授業も取り入れているので、幼稚園期よりは記憶に残りやすい。

悪い点

・この年代の外国人のお友達の中には日本人からすると信じられないくらい乱暴だったり、意地悪な子がいる。(日本のようにみんなで仲良くやりましょう!とは育ってきてない)
・幼稚園時代では意地悪といってもまだかわいいものだし、もう少し年齢が上がると学校で教えられる対人関係のマナーや良い悪いの判断が付いてくるが、このくらいの年代はそうはいかないところ。しかも何をするにも全力でやる年頃なので、その暴れっぷりのレベルが半端なかったりする。
・親が学校にクレームを入れた場合、たいていは対応してくれるが、担任の先生がどの文化で育ってきたかにも対応の差がでてくる。(海外の学校は教師のクラス運営の権限や裁量が強いため先生や学校の方針によるという事がでてくる)
・入学したばかりで子供が英語が話せないと、クラスでは英語が達者な子の言い分がまかり通って、悪者にしたてあげられるなんて事も現実にある。
・帰国後の英語が抜けやすい。(文章をしっかり書ければ割と英語は維持できる印象)

◆小学校中学年以降 (3年生~6年生)

良い点

・日本語も割としっかり理解しているため、日本の勉強も同時並行で続けやすい。将来帰国する事を考えると日本語の基礎がしっかりできているため、帰国後の受験や日本の勉強に関してもキャッチアップしやすい。
・字を書くことができる年代のため、アルファベットも書ける。文章を書くことができるので、文法を学ぶことができる。文法を学んだり、文章を書くことができるということは、英語環境を離れた後でも英語の学習をしやすく、忘れづらい。
・一定のマナーを身に着けた子供たちの中で友人関係が行われるので小さい子たちと違って噛みつかれる、殴られるなどの暴力的な被害を受けることはほぼない。
・個人差はあるがまだ柔軟に多文化に対する壁も低く、違いを受け入れやすい年代であるため友人も作りやすい。

悪い点

・学力に力を入れているインターナショナルスクールになると、入学時に英語の実力テストがある。
2年生くらいまでなら英語ができなくても入学できるところが多いが、3年生くらいからは英語の試験にパスしないと入学できないというところも多い。 

・3,4年生以降にインターナショナルスクールに転入したいとなると、ESLクラスがある学校を選択せざるを得ず、選択の範囲が急速に狭まる。そのため、ESLクラスの大半が日本人となってしまうケースもある。高い学費を払っても、学校では日本人の友達と日本語で話してしまい、全然英語力が身につかないという状態になる。

・上記のような日本人が多い状況に陥いると、日本人の中で陰湿ないじめが発生する危険がある。日本人のいじめは一見しただけではわからない陰湿なものが多く、海外の先生にはわかってもらえないケースが多い。

これは実話であり、私がクラスマザーだった時の事。
15人のクラスのなかで日本人が8名となってしまった時がある。
内訳は男子3人、女子5人。
この女子の中でものすごく陰湿ないじめがあり、それを目の当たりにしていたうちの息子は、大きくなったいまだに女子恐怖症である。
お母さんも何度も学校に相談しており、私もクラスマザーとして何度も先生にこの状況を説明したのだが、この日本式の陰湿ないじめは、外からはパッと見えにくく、しかも日本語で行われるため、外国人の先生たちにはわからないのである。結局一向に解決をせず、主にいじめていた子がメインクラスに移動になるまで解決しなかったという経験がある。
先生の言い分としては、 
「日本人の生徒たちはこんなにたくさんの子供たちがいるのに、なぜわざわざ日本人同士でくっついているのか、私にはまったくわからない!他にたくさんいるんだから、いろんな友達とコミュニケーションを取ればいいだけのことでしょ!」と担任の先生にヒステリックに逆切れをされることも。
(先生のおっしゃることもよくわかります。けれど、この年代の日本人の女の子にとっては日本人同士で固まってしまうというのは・・・日本人からすればよく理解できる話ですよね。)

私も、日本人の国民性だったり、いじめのケースをいろいろ説明したのだが、
びっくりするくらいわかってもらえなかったという経験がある。

このような、ケースは稀かというと、程度の差こそあれ、よくあるように思える。
いわば密室のいじめになってしまうから、温床になりやすいのだ。
なので、インターや現地校のESLクラスに入学させようと考えている保護者の皆さんは、
この現実を心にとめながら、対策も用意しておくべきだろうと思う。
「注意する先生がいないので、いじめはやりたい放題である土壌がある。」
ということを肝に銘じて置かなければならない。

良い友達に巡り合えるかどうかは運によるところが大きい。
また、外国人の友達と積極的に交流できる子ならば回避できる確率は各段にあがる。
だが、現実問題、ESLクラスでまだ英語が話せない子供たちにとっては言葉が通じる安心感はなかなか手放せないもので、日本人に限らず、同じ人種で固まるということはよくある光景である。

 

◆中学生以降

良い点

・日本語の勉強がしっかり入っているため、基礎的な学力がついている。日本でやった勉強であるならば、言葉はわからなくともなんとなくやっている事を想像することができる。

・しっかり文法を学ぶため、英語がしっかり身につく。忘れにくくなる。また、小学校時代と違い、大人の表現を学ぶので、社会で役に立つ英語を身に着けることができる。

・友人関係を構築するスキルがある程度ついているため、今までの経験を活かして友人作りに臨むことができる。

・日本人の友人関係と違って、あっさりさっぱりしているため、思春期特有の変な気の使いかた(友人の顔色を気にするとか、仲間内での常識から外れたことはしないとか)はしなくても良い場合が多い。

・赴任先がアメリカだった場合、日本の算数(数学)のレベルが高いため、アメリカに行くと算数博士と尊敬される。イギリス系の学校は広く浅く積み重ねていく勉強のやり方なので、いきなり知らない高度な算数に出くわしてびっくりすることもある。

悪い点

・日本人と違い、他人を気にしない外国人。干渉しないという事を楽で良いと捉えるか、冷たいと捉えるかの個人差があるだろう。
・干渉しないという事は、困っていても助けてもらえないこともある。
これは悪気がある訳ではなく、助ける必要がないと考えていたり、助けが必要ならヘルプを出すだろうという考えからくることもある。ヘルプを出されたらもちろん助けてくれる(しかもすごく親切だったりする)のだが、日本人同士だったら、困っていたら、「察して助ける」という事があるだろう。
この「察する」ということがない分、冷たいと思って孤独を感じる日本人の子もいると思われる。

・興味がない子は全くのスルー。空気のような存在になるため、内気な子、自己主張をしない子は空気になる確率が高い。これがきついと思うか、これを打破して自分から声をかけられるようになるか。当人にとっては大きな問題である。 
ただ、スポーツができる子が一目置かれる文化があり(特にバスケ・サッカー・アメフトなど)スポーツをやっているとだいぶ友達の輪に入りやすいと思われる。

・思春期のため、英語の発音などを気にする子はなかなかしゃべりだすまでに時間がかかる。けれども日本人は文法が得意なため、テストの成績が良い。これが自信になることがある。

 

◆まとめ

各年代での入学にそれぞれ良い点・悪い点がありますが、
どうしたら良い点だけを享受できるのか・・・それは、はっきりいって運です。
人から学校の評判や雰囲気をある程度聞く事はできます。
しかし、だからと言って、いざ入学してみると、評判の先生は退学したとか、他の先生が担任だったらものすごく冷たいとか・・聞いていたものと現実はかけ離れていることもあるでしょう。

そこでできる対処方としては、海外では日本と違って、方針が合わなければ転校することがごく普通であるため、入ってみて子供には合わないと思ったら、他のインターを探したり、日本人学校に行くという事も選択ができます。 選択ができるという事を忘れないでください。
子供によって良い環境を求めて学校を変えるということは海外では当たり前に行われていることなのです。

女性・こども心理行動研究所

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